〒733-0822 広島市西区庚午中2-13-24  TEL(082)274-1211 FAX(082)274-0022
  「 測 量 と は 」 <技術コラム>


測量とは
 測量とは、国土の実態や状態、位置などを測ることです。地図の作成や防災などの国土情報をより正確に把握するためにも、とても重要な作業です。
 測量は人類社会の発展と共に歩み続けてきた、最も長い歴史を持つ科学でもあります。

日本で初めて測量をした人
伊能忠敬(いのうただたか 1745〜1818)
 江戸時代後期に全国を測量した伊能忠敬は上総国(かずさこく−現千葉県)の人で、下総国佐原(しもうさこくさはら−現千葉県佐原市)の酒造家の婿養子となり、家業の興隆に努めますが、隠居後は江戸で幕府天文方・高橋至時(たかはしよしとき)に天文学を学びました。
 寛政12年(1800年)に幕府の許可を得て、蝦夷地(えぞち−現北海道)での測量を開始し、以後16年間に及び全国測量を行いました。その結果は忠敬の没後、「大日本宴会輿地全図(だいにほんえんかいよちぜんず)」として集成されました。

測量法
 日本では昭和24年6月3日に「測量法」が制定されました。測量法とは、測量を正確かつ円滑に行うことを目的とし、基本測量及び公共測量の定義、測量標の設置及び保守、測量業務に携わる測量士や測量士補等の国家資格、成果物の取扱い、測量業者の登録、罰則など、測量全般の取り決めがされているものです。
 平成14年4月1日、「測量法及び水路業務法の一部を改正する法律」の施行により、測量の基準となる測地系が日本測地系から世界測地系に改正されました。これによりGPSの標準である米国独自の米国測地系との大きな座標のずれがなくなりました。
 また平成19年5月23日、「測量法の一部を改正する法律」が公布され、
 1.地図等の基本測量の測量成果のインターネットによる提供の実施
 2.測量成果の複製承認手続きに関する規制の緩和
 3.公共測量成果の複製・使用承認申請のワンストップ化
 4.測量に関する永久標識又は一時標識の設置等の際の公表等
 が措置されることになりました。

測量の種類
測地測量(基準点測量)
   三角測量・多角測量・三辺測量・GNSS測量・水準測量
地形測量(細部測量)
   写真測量・平板測量・地図編集
応用測量
   河川測量・海測量・工事測量・路線測量 など

GNSS(汎地球測位航法衛星ステム)とは
Global Navigation Satellite Systemの略
 GNSS(汎地球測位航法衛星システム)とは、人工衛星を使用して地上の現在位置を計測する「衛星測位システム」の総称です。
 衛星測位システムは、複数の人工衛星がそれぞれ送信する時刻情報つきの信号を比較し、電波を受信した僅かな時間差を計算することで現在地の座標を算出してます。座標を特定するためには最低でも3基の人工衛星から信号を受信する必要があります。全世界で常時、測位を可能とするには、高度2万kmの起動上に20数基から30基前後の人工衛星を稼動させる必要があります。
 全地球測位システムの代表的なシステムとして、米国が運用しているGPSがあります。また、2011年にはロシアのGLANOSSが全地球測位システムとしての稼動を開始しています。
 なお、日本では全地球測位システムではなく、GPSと連携して国内の高精度測位を実現刷る「準天頂衛星システム」の運用を推進しています。

準天頂衛星システムとは
 準天頂衛星システムは、米国が運用するGPS衛星の補完・補強を目的として、日本が独自に開発を進める測位衛星です。
 日本とオーストラリアの上空を変形8の字型の軌道を描いて行き来する人工衛星を複数配置し、そのうちいずれかの衛星が常に日本の天頂近くに位置するように設計され、衛星が常に上空の高い仰角にあることで、高い測位精度や良好な電波状況が実現できます。
 準天頂衛星システムは、米国が運用するGPSのような全地球測位システムではなく、GPSと連携し、日本を対象としたGPSの測位精度を向上させる役割を持っています。

GNSSの測位方法の種類

GPSが測量に採用されるまでは…
「地形図の手引き」四訂版より
 ■三角測量

 地図を作るためには実在する不動の位置を要所要所に定め、その間の距離を測らなければなりません。最初に、ある2点間の距離が正確に測定されていれば、三角形の性質を利用して、他の点までの距離も計算できることになります。これを三角測量と言います。
 三角測量のために置かれた不動の位置を三角点、最初に距離が測量された2点間を基線と言います。この三角形で日本全体を網羅しました。
三角点とは…
 私たちが見かける三角点はほとんどが四角い柱石です。この三角点は、三角点網のそれぞれの形の角に埋められていて、明治時代から設置され測量が始まりました。


 ■基準点測量

 全国に張り巡らされた一等三角網は三角形の一辺が45キロメートルです。この等級が下がるにつれて辺の長さも短くなり、実用的なものになっていきます。戦後、測量機器の進化や電波及び光波を利用した測距儀の登場により、角度と距離の測定精度が格段に良くなったことから、三角測量は行われなくなりました。
 一番等級の低い四級基準点測量ではいっぺんが概ね50メートルです。トラバース法により測定します。

 基準点の等級
  一等基準点測量(一等三角測量、点間距離45km、昭和49年から「精密測地網一次基準点測量」という形で改測されています)
  二等基準点測量(二等三角測量、点間距離8〜10km)
  三等基準点測量(三等三角測量、点間距離3〜4km、一等〜三等三角点はほとんど明治、大正時代に設置されています)
  四等基準点測量(点間距離が1.5〜2km、現在もGNSS測量等により増設されています)
  ※ここまでの測量で設けられた点を○等三角点と呼び、全国で約106,000点あります。

  一級〜四級基準点測量(間距離が1000m〜50mで様々な測量の基準となっていて身近な測量点です。街角などで見かけた方も多いと思います)

 GNSSの連続観測点である電子基準点は、従来の三角点にかわる21世紀の測量の基準点です。
 約25km間隔で全国に約1,200点に設置されており、衛星からの電波を24時間連続的に受信し、茨城県つくば市の国土地理院に集められています。
 国土地理院では、観測データの解析処理を行い電子基準点の位置の変動を毎日監視しています。ユーザーがこの受信データを利用することにより、容易に高精度な位置決定が出来ます。

          

電子基準点

測量の日 《6月3日》  
平成元年6月3日、測量法が制定されて満40年を記念して国土交通省(前建設省)がこの日を「測量の日」と定めました。

より豊かな環境を創出するための社会資本の整備にあたり、測量は欠かすことの出来ない大切なものであることを一人でも多くの人に理解していただくため、毎年「測量の日」を中心に様々なイベントが行われています。

中国開発調査株式会社 〒733-0822 広島市西区庚午中2-13-24 TEL(082)274-1211 FAX(082)274-0022
Copyright(C) 2004 Cyukai. All Rights Reserved.